タイの審査請求に関する対処方法の実務

タイの審査請求に関する対処方法の実務

ArticleNo. 0737-1

 本サイトは、これを見た方に特許出願書類の作成等を実務レベルかつ独力で行えることを目的としています。

 本サイトの管理人は弁理士として仕事をしており、システムエンジニア・中小特許事務所・大手特許事務所・大企業知財部を経験し、みなさまのお役に立てれば光栄です。

 今回は、各国実務対応シリーズです。管理人が日々の業務で実際に対応した課題、その解決手段、解決に用いた豆知識をつらつらと記載します。実務対応を示すことで、各国での対応に困っている方の一助となればと思います。

 さて、タイの審査請求に関する対処方法を説明します。

この記事を参照して得られる効果

 

①.タイの審査請求に関する対応実務を理解できます。

 

タイの審査請求

(1)タイの審査請求の実務

 クライアントからタイでの審査請求をしてほしい旨の依頼があり、2件の出願について審査請求に関する指示を、タイの代理人に行いました。具体的には、タイの代理人に英文レター書いて、外国で登録されているクレーム(請求項)に基づいて審査請求してくれという指示です。

 1件目では、日本の特許出願の審査結果で、2件目では、アメリカの特許出願の審査結果を採用しました。どちらもすでに登録済ですので早めの権利化ができるかと思います。

 権利化をする目的は種々あるかと思いますが、今回のクライアントの所属部署は、技術開発部門でしたので、ライセンス契約等かなり先の未来を見越した保証としての側面が強かったです。

 これが、事業部門のクライアントなどの場合には、そもそも新興国で事業やるのかとか、権利侵害時に新興国で権利行使できるのかとか、そういうところを見てきますね

 みなさんも外国で特許権を取得しようとするときには、よくよく検討して下さいね。

(2)タイの審査請求制度の説明

 日本とかでは、通常、特許庁の審査官が出願内容を審査するのですが、タイでは、下記の①又は②等の審査制度(修正実体審査制度)を採用しています。

①.オーストラリア特許庁に審査を依頼してその審査結果を採用する。

②.タイでの出願に対応する外国出願を審査した特許庁の審査結果を採用する。

 ①のオーストラリア特許庁への審査依頼では、特許庁の審査結果を知るのに3~5年かかることから、迅速な権利付与を望む場合には、好ましくないです。ただし、権利化が遅くとも、広い権利範囲で特許を取得できるというメリットはあります。

 他方で、②の対応する外国出願の審査結果を利用した場合には、迅速な権利付与を望めますが、タイ出願のクレームを外国出願のクレームに一致させる必要があり、広い権利範囲で特許を取得できないというデメリットがあります。

 ただし、クレームの権利範囲については、事業に沿うものであるとか、他社牽制に効くとか、そういう側面から検討するのが望ましいと考えられますから、なんでもかんでも広い権利が好ましいということも無いので、よくよく検討することを推奨します。

 ②で提出する必要書類としては、審査報告書(例えば特許登録公報)、拒絶理由通知(OA)、OAに記載の引用文献、及びOAへの応答内容(補正書・意見書)等が挙げられます。ケースに応じて、タイの現地代理人に聞くのがよいかと思います(タイの在外者は、結局、タイの弁理士を通さないと手続できませんので)

 今回は、ここまでです。

よろしければ!

(1)書いてほしい記事はありますか?

 本記事を参照いただき、ありがとうございました。

  特許等に関して、書いてほしい記事等があれば、遠慮なくメールや下記のコメント入力フォームからご相談下さい。

  時間はかかるかもしれませんが、記事の作成を検討させていただきます。

(2)ご質問・ご相談・ご依頼

 また、特許出願、拒絶理由通知の悩み・ご質問などがあれば、メールや下記のコメント入力フォームからご相談下さい。答えられる範囲でお答えします。

ただし、新規の技術内容等に関するものであって、出願を検討しているものについては、絶対に「コメント入力フォーム」に記入しないで下さい。発明の新規性を喪失してしまうことを防止するためです。

 なお、私の状況により、お返事が遅くなることもありますので、その点ご了承下さい。

ArticleNo. 0737-1

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