超高給?弁理士の年収と特許事務所及び企業のメリット・デメリット

超高給?弁理士の年収と特許事務所及び企業のメリット・デメリット

ArticleNo. 0721-1

 今回は、番外で、弁理士の年収と、特許事務所及び企業での仕事比較について書いてみました。

 本サイトの管理人は弁理士として仕事をしており、システムエンジニア・中小特許事務所・大手特許事務所・大企業知財部を経験し、みなさまのお役に立てれば光栄です。

 弁理士目指したり、特許事務所への就職などを考えている人には、いろいろと参考になるかと思います。

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この記事を参照して得られる効果

①.最近の弁理士の年収事情が分かる。

②.特許事務所又は企業に所属した場合のメリット・デメリットが分かる。

弁理士の年収は高給!…だったのは昔の話し

 さて、もうタイトルからして言ってますが、弁理士の年収は、昔は高給だったそうです。はい、「昔は」ですね、現在は全く高給ではありません。

 パートナー(経営層クラス)の弁理士先生に話し聞いたところ、「昔は」初任給が60万だったとか、ボーナスが12ヶ月分だったとか…。

 いい時代ですね、うらやましいです。

弁理士の現在の年収は?

 次に、弁理士の現在の年収やその年収に到達するまでの年数等についてです。

 特許事務所で働くのと、企業の知財部で働くのとでは差異があるので分けて話します。

(1)特許事務所での弁理士の年収

 特許事務所での弁理士の平均年収は、大体700万程度かと思います。

 特許事務所でこの年収に到達するには、5年~7年程度は実務経験を積む必要がある印象です。

 もちろん、中途入社等であるとか、前職の年収、担当分野や担当業務、特許事務所の規模等の様々な条件がありますので一概には言えませんが。

(2)企業での弁理士の年収

 企業での弁理士の年収ですが、結局のところ、有資格者の会社員にすぎず、その会社の会社員としての年収に準ずるのが一般的です。

 有資格であるということで、資格手当がでる企業もあるようですが、不況の昨今は、そのような企業は少数派かと思います。そもそも、有資格にもかかわらず登録すらさせてもらえないということも、よくあることですからね。

弁理士が勤めるのは特許事務所と企業のどっちがいいのか?

 特許事務所と企業のどちらに勤めるのがいいのか、一概に言えないんですね。評価のためにメリット・デメリットを下記に示してみました。

(1)特許事務所のメリット・デメリット

(1-1)特許事務所のメリット

 ① 面倒な人間関係がほとんどない

 特許事務所では、明細書の作成や、翻訳等、ほとんど一人で完結する仕事が多く、場合によっては、一日誰とも話さない日があるくらいです。したがいまして、企業にあるような面倒な人間関係や調整等が少なく、その点ストレスが溜まりません。

 ② 仕事をこなしただけ給料が上がる可能性がある

 特許事務所では、こなした案件の数が多いほど、典型的には、売上をあげることができます。年収は、この売上に比例することが多く、仕事ができる人は、企業と比較して、短期間で高い年収を得られる可能性があります。

 ③ 自営業に近い自由度

 特許事務所では、裁量労働や個人自営業主などの制度を採用しているところが多く、時間的な自由度は、企業よりもかなり高いと言えるでしょう。

 ④ 定年後もずっと働ける

 特許事務所では、働こうと思えば、定年後も働ける環境があることが多いです。

 有資格者の弁理士であれば、嘱託でなく、正所員としての階級も維持できる可能性がありますので、給料の減額等を回避できる可能性があります。

 ⑤ 幹部になれる可能性が高い

 特許事務所での幹部職は、いわゆるパートナー職です。一般企業と比較して、特許事務所ではパートナーになれる確率が高く(10%~20%程度?)、仕事がたくさんできれば、幹部を目指すことも夢ではありません。ただし、有資格者のみの話しで、特許技術者では難しい印象です。

 ⑥ 会議が無い

 特許事務所では、裁量労働や個人自営業主の制度を採用していますから、企業でよくやる会議がありません。やりたい仕事をやりたいだけできますから、その点もストレスフリーかと思います。

 ⑦ 転勤が無い

 特許事務所の最大のメリットの一つかもしれません。企業に属していれば避けられないような、転勤がありません。

(1-2)特許事務所のデメリット

 ① 変わった人が多い

 特許事務所にいる人は、良くも悪くも、企業と比較して変わった人が多いです。

 企業にあるような規則が少ない分、自由度が高く、いろんな人がいます。見方によってはメリットになるかと思います。

 ② れだけ仕事をしても給料が上がらないことがある

 メリットで述べたのと逆のパターンですが、特許事務所の中には、ブラックなところもあります。

 なので、多くの案件や難しい案件をこなしても、給料が上がらない、なんてこともありえます。

 ③ 福利厚生が少なく、退職金が非常に少ない

 特許事務所では、福利厚生(住宅補助等)は無いものと考えましょう。

 退職金制度もほとんどなく、あっても、確定拠出年金制度(月に1万とかの積立て)がある程度です。

 ④ クライアント(お客様)から無理をお願いされることあり

 引き受ける案件(仕事)には、法律の期限や、クライアントが設定した期限(納期)があります。

 お客様によっては、1週間はかかるような仕事を2~3日や1日でやってくれ、などとお願いされることがあり、徹夜で仕事をするなんてこともあります。

 ⑤ 労働時間の管理が適当である可能性があり、かつ残業代がでない

 上記のメリットで、裁量労働や個人自営業主の制度が多いと話しましたが、そこにはデメリットもありまして、労働時間の管理が適当かつ残業代がでない可能性があります。

 仕事が早い人は早く帰れますが、仕事が遅い人は過労となる可能性があります。

(2)企業のメリット・デメリット

(2-1)企業のメリット

 ① 企業では、特許事務所と比較して福利厚生も退職金も充実

 特許事務所の給与は一般には高いですが、この福利厚生や退職金等の制度も考慮すると、結局のところ、企業の方が、生涯をとおして得られる給与が多くなる可能性があります

 お金の面だけ考えてみると「なんのために弁理士資格をとるのか?」という悲壮感に苛まれることになるかも知れません。

 ② コンプライアンスがしっかりしている

 次、企業(特に大企業)では、コンプライアンスがしっかりしてます。

 例の電○の事件以降、労働時間がより一層管理されるようになっており、働き方改革や、ハラスメント等への対策等、人間が人間らしく働いて暮らせる環境が整っています。

 ③ 仕事の能力が低くても(仕事が遅くても)給料は一定

 特許事務所では、売上に比例して給料が支払われることが多いところ、売上が低い場合には、給料が下がることもありえます。すなわち、給料が一定していない可能性があります。

 これに対して、企業では、仕事の能力が低くても(仕事が遅くても)給料は一定である傾向が強いですから、安定しています。

(2-2)企業のデメリット

 ① 会議が多い

 企業では、会議が多いです。とくにかく会議ばっかりです。小さなもの、中くらいのもの、大きなもの、会議ばっかりで、成果に結びつくような実務に割く時間が少なくなります。

 ② 無駄な仕事・作業が多い

 日報、週報、月報等、上司への報告のために作成する資料の多さがデメリットとなりえます。実務とは関係ないものなので。その他、上司の承認を得るために、資料作成、日程調整、承認依頼等があります。

 ③ 転勤・出向の可能性あり

 企業に属している限り、転勤の可能性があります。例えば、せっかく家を買ったのに、地方に転勤…という可能性があります。

 ④ 仕事の能力が高くとも給料に反映されない

 一概には言えないことですが、仕事の能力が高くとも給料に反映されない可能性があります。

 特に、昔ながらの年功序列式の企業では、この傾向が顕著です。

 ⑤ 幹部になれる可能性が低い

 同期が多ければ多いほど、幹部(課長や部長等)になれる可能性は減少します。

むすび

 弁理士の年収は、一般的には多いですが、それでも、福利厚生等を考慮すると大企業の正社員と対して変わらないものでした。

 年収の観点のみに着目すると、難関と言われる資格を取る意味が薄れていきそうですが、有資格者であれば独立開業できたり、仕事における信頼の構築等には役立つかと思います。

 なお、上記では、特許事務所又は企業に属する場合のメリット・デメリットに言及しましたが、いずれであれ、有資格者でなくとも就職は可能です。

 例えば、特許事務所に就職する場合には、「特許技術者」として門戸が開かれていますし、企業の知財部に所属する場合には、新卒採用や中途採用の際に、この部署を志望することも可能です。

 弁理士目指したり、特許事務所への就職などを考えている人への参考となれば、幸いです。

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 今回はここまでです。

よろしければ!

(1)書いてほしい記事はありますか?

 本記事を参照いただき、ありがとうございました。

 特許等に関して、書いてほしい記事等があれば、遠慮なくメールや下記のコメント入力フォームからご相談下さい。

 時間はかかるかもしれませんが、記事の作成を検討させていただきます。

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